コロナ禍、いつまでもじっとしているわけにはいきません。Web講習会の準備、活動再開です。今回は動作圧を利用した究極の圧迫法をご紹介します。ご興味のある方はNak商会のHPを。
カテゴリーアーカイブ: リンパ浮腫治療
多層包帯法(バンテージ療法、MLLB)はたくさんの医療材料があります。
一般的には伸びにくい包帯を使用することが多いです。
手間はかかりますが、日々サイズが変化していく患肢にぴったりの圧迫ができるところがいいところです。
サイズを減らすために効果的な包帯法、そして素材はなにか。みんなで日々考え、試しています。
今日はスタッフの何人かで自着性のある包帯を巻いた時の圧力の変化を実験しました。
多層包帯法の効果を出すためのコツはたくさんあります。
その中でも大切なのは皮膚の外に固い壁を作るような巻き方ができること。
固い壁。ピンとこない表現ですよね。
よく伸びる素材でギュッと締め付けるように巻き、じっと動かないでいるとどんどん締めつけが強くなり、痛い包帯となります。
ですが、伸びにくい素材で層を重ねるように、固い壁をつくるように巻いた包帯は締めつけが少なく、じっとしていても痛くなりにくくなります。
また、締めつけの強い圧迫は動かすと痛いですが、固い壁の包帯は筋ポンプが働きやすく・・・
言葉だけで表現していると難しい。詳しくはセミナーにお越し下さいませ。じっくりお話し致します。
自着性のある包帯は包帯どうしがくっつく素材で出来ています。
ですので包帯と包帯の間の摩擦力が強く、幾重にも重ねなくともしっかりと固い壁ができそう。
けれど実際の圧力は???
そこでピコプレスという測定器で計測したところ・・・。
とても効果的な数値がでました!
難点は包帯がほとんど伸びないので巻き方に慣れるまで少し練習が必要そうなことと、一般に使う包帯よりもお高いこと。
難点をいくつか克服できれば、この包帯とストッキング、この包帯とチューブ包帯などでセルフケアを簡単にできるかも。
一本でも少ない包帯で
1分でも少ない時間で
1工程でも少ない手順で
浮腫を効果的に解消できる方法、まだまだ出てくるはずです。
日々研究です。
ベテル南新宿診療所
ヨシダマキ
リンパ浮腫の治療はゴールが見えず、モチベーションの維持が難しいとの声を患者さんからため息交じりに聴くことがあります。
浮腫のためには肥満解消も良いとされているけれど、ダイエットへのモチベーションも長期間になると萎えてくるとの声も。
年齢を重ね、握力などの低下でストッキングやスリーブの脱ぎ履きへの不安も出てくる。
そのとおりだと思います。
たまには圧迫療法から解放される時間もあっていいと思う。
それにはタイミングや環境、アイテムの活用方法などを選んで解放できれば浮腫の戻りも少なくてすみます。
浮腫のための新アイテムも出てきています。
1年以上セルフケアだけで頑張っていらっしゃる方、1度セラピストのもとに連絡をしてみてはいかがでしょう?
ベテル南新宿診療所でも新しいアイテムを積極的に導入しております。
ご来院の際は必ずお電話でご予約くださいませ。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当 ヨシダ
2/11(土)、12(日)は大阪でリンパ浮腫ケアセミナー2017でした。
ナック商会株式会社さんの主催のセミナーで今回で3年目になります。
実践!圧迫療法として、多層包帯法~バンテージ療法~の基礎編と応用編を二日にわたり行いました。
今回もたくさんの方がお越しいただき、感謝申し上げます。
初めてこのセミナーを行った頃はバンテージは初めて見るという方が多かったセミナーですが、今回は全くの初心者は少なく、何かしらの講習会を受講済みの方が多くいらっしゃいました。
これも時代が進んだできたからこそなのだと感じます。
すでに教わっていらっしゃることをまたお伝えするのもどうかな?などなど少し心配をしたりもしいておりました。
それでも参加してくださったほとんどの方から良かったと満足のお言葉をいただいたとのこと。
こちらこそ感謝申し上げます。
バンテージの巻き方を知っていても自分が巻いた包帯の圧力はどのくらいが適切なのか?
筋ポンプの作用と学習するけれど、実際はどのようなものなのか?
たくさん体感していただき、実践的な包帯の巻き方を持ち帰って頂けたならとても嬉しく思います。
実際に自分の巻いたバンテージの圧力を知ることは、今後の治療に大きな力となります。
写真で私がもっているのがピコプレスという圧力を簡単に計測できる機器です。
これの良さは計測中、筋肉を動かした際の圧力の変化を数字やグラフで確認できるというところです。
二日目は応用編ということで、スポンジやチューブ包帯などを活用したより実践的な方法をお伝えしました。
みなさん各々が症例経験をお持ちですので、その経験に基づき、必要なマテリアルを作成されていました。
このセミナーはこれから愛知、仙台、東京、金沢といろいろ出向いて開催予定です。
(応用編は東京のみの開催です。)
昨年は東京、大阪ともにキャンセル待ちをお願いしたこともございました。
お申し込みはお早めにお願い申し上げます。
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リンパ浮腫ケアセミナー2017
基礎編
多層包帯法を基礎からお教え致します。
多層包帯法はどういう時に活躍するのか。
基礎となる包帯の巻き方、巻く時の注意点、適切な圧のかけ方など、上肢下肢それぞれお伝え致します。
応用編 ※基礎編を修了された方対象
寝たきりなどの廃用性の浮腫から重度の線維化の浮腫まで、症状に合わせたマテリアルの使い方を紹介致します。
スポンジやチューブ包帯と包帯を組み合わせ、様々な症状に合わせた治療ができるよう考えていきます。
こちらは基礎となる包帯の巻き方を習得されている方を対象としております。
大阪開催
2/11(土) 基礎編(定員30名) ※終了いたしました。
2/12(日) 応用編(定員30名) ※終了いたしました。
愛知開催
3/4(土) 基礎編(定員30名)
3/5(日) 基礎編(定員30名)
仙台開催
6/3(土) 基礎編(定員30名)
6/4(日) 基礎編(定員30名)
東京開催
7/1(土) 基礎編(定員30名)
7/2(日) 応用編(定員30名)
金沢開催
7/22(土) 基礎編(定員30名)
7/23(日) 基礎編(定員30名)
会場や時間、申し込み方法などの詳細はこちらから
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★リンパ浮腫ケアセミナー2017①
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ
今年も粛々と新年が明けました。
皆様どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。
新年はいかがお過ごしでしたか。
私は久しぶりに帰省をして新年を迎えました。
良く晴れていて飛行機からの眺めも最高でした。
さて。
2017年も精力的にリンパ浮腫治療、そして講習会の開催を行ってまいります。
昨年までは東京開催のみでしたリンパ浮腫治療の講習会ですが、こちらは5月20日より大阪会場にて行うことが決定致しました。
近くホームページの更新でお知らせできると思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
そのほか、1日セミナーの開催も全国各地で行う予定です。
多層包帯法の基本編、応用編、そして緩和ケアのなかでのリンパ浮腫治療についても行います。
詳細はまた別の投稿で。
そして何より今年も一番力を注いでまいります『リンパ浮腫治療』。
昨年から治療に使用する医療材料の新製品がどんどん出てきて浮腫の治療方法の工夫も更に広がっています。
こちらももう少し情報を集めて、実際の患者さん方からのお声もまとめながらお伝えしていきます。
どうぞ2017年もベテル南新宿診療所をよろしくお願い申し上げます。
リンパ浮腫担当:ヨシダ
やっと更新が追いついてきました。
本日はナック商会株式会社さんのセミナールームをお借りして、弾性着衣の研修です。
まずは適切なサイズの計測方法を習得中です。
弾性着衣はサイズはもちろんのこと、デザイン、スタイル、生地など、様々あります。
メーカーさんによっても違ってくるのでそのすべてを把握するのは大変なことです。
大変なことなのですが、できるだけ多くの情報を持ち、活用できるよう日々努めています。
それが患者さんの生活に大きくかかわるからです。
患者さんは24時間何らかの圧迫をして生活をされています。
その環境、時間帯、患者さんの浮腫の症状などにあわせられる圧迫方法を提供するための大切な知識&技術です。
今日はナック商会さんのところにお邪魔しておりますのでmedi社というメーカーさんを中心に勉強しています。
ベテル南新宿診療所ではmedi社はもちろん、JOBST社、メディカルサポート社、シグバリス社などなどそのほかたくさんのメーカーさんの着衣を取り扱っております。
各メーカーさんのご協力のもと、勉強会を開催してスタッフ皆で情報収集しております。
リンパ浮腫治療担当 ヨシダ
去る10/28。
第2回MACSカンファランスが開催され、私たちも参加いたしました。
参加済生会川口総合病院リンパ外科・再建外科 三原 誠先生、原尚子先生を中心に、東神奈川とさき治療院の戸崎綾子先生方、ana治療院 穴田佐和子先生、済生会横浜南部病院形成外科 長西裕樹先生、そして私たちベテル南新宿診療所のメンバーです。
普段他院の先生方とお話しできる機会は少なく、それどころか対立することもよく聞く医療の世界です。(ドラマでもよくありますよね。)
そんな垣根をとっぱらい、参加者全員がひとりひとつ論文を持ち寄り発表し、それについて皆で検証しあう集まりです。
自分の論文を発表したり、海外の論文を持ち寄ったり。。。
私はベテルで二人チームになって院内の患者さんの来院状況について調べ発表しました。
これは簡単な調査ではなく、これまでの患者さんのカルテをすべて見直し、集計していくのは本当に大変な作業でした。
(しばらくエクセル見るのが嫌になるくらい。)
リンパ浮腫の治療は長期に渡って継続することになります。
途中で中断してしまう患者さんもいらっしゃいます。
できれば患者さんが長く治療を続けて欲しい。そうできる環境づくりのヒントがこの中にありそうです。
他のみなさんの論文は治療方法や効果についての発表が中心で、非常に勉強になりました。
この集まりは定期開催の予定とのこと。
参加のための準備は大変ですが、こういう集まりは気が引き締まりやる気の源にもなります。
どんどん参加し、より良い治療につなげていきます。
協賛いただいたナック商会株式会社の皆様ありがとうございました。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ4
今年もwith you tokyo2016にてグループワークをおこなってまいりました。
乳癌患者さんを対象としたイベントで毎年ピンクリボン月間のこの時期聖路加で開催されています。
私達は乳癌術後の後遺症のひとつとなるリンパ浮腫について、集まった皆さんにお伝えしております。
リンパ浮腫ってなんだろう?どうして起こるのだろう? そうしてもしリンパ浮腫になってしまったらどうしたらいいの? 治療法は?予防はできるの?
ひとつひとつ紐解いていくと、浮腫とのお付き合いの仕方がわかってきます。
ときには闇雲に浮腫をやっつけようと構えることもあるかと思います。
そうはいっても長い付き合いになる浮腫。
相手のことをたくさん理解して上手くコントロールしてお付き合いできれば。
そのお手伝いが出来れば幸甚です。
参加頂いた皆さんから。
最近リンパ浮腫外来がどんどん閉鎖となってどうしたらいいの?
これまで自己流で管理していたけれど、ここはあってた、ここは間違えていたといろいろわかった。
あれもダメ、これもダメ。ただただ不安に思っていたけど、リンパ浮腫を理解できて少し安心した。
スリーブの付け方のコツを確認できて良かった。
などなど。
私たちの取り組み方もいろいろ考えることができました。
ありがとうございます。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当 ヨシダ
第1回日本リンパ浮腫治療学会の一環で開催された市民公開講座のお手伝いをしてきました。
なんと!
そこで初の読者さんに遭遇致しました。
お声かけ頂きありがとうございます。
読んで頂いている方がいらっしゃるなんて感激です。
細々とベテル南新宿診療所の様子をお伝えしている日々でした。
今日からまたやる気満タンでお伝えしてまいります!
日頃治療で患者さんにも接していますが、こういう場で改めてお会いすると新鮮でした。
診療所にお越しいただいている皆さんのお声はいつもうかがっていますが、そこに至るまでお悩みの方のお声はなかなか聞こえないままでした。
貴重なお時間に参加させていただき感謝申し上げます。
リンパ浮腫の治療はこれからどんどん進歩改善していく風がふいています。
その風を敏感に感じ取り、患者さんにフィードバックできるよう感性を研ぎ澄ませようと感じた9月です。
治療方法はどんどん進化しています。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ
昨日9/24(土)は第1回日本リンパ浮腫治療学会の学術総会でした。
第1回は国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授でいらっしゃる重松 宏先生を会長として開催されました。
リンパ浮腫治療に携わるドクターはもちろん、看護師、PT、OT、そして按摩マッサージ指圧師、柔道整復師と幅広いコメディカルが一堂に会し、情報交換や情報更新できる会です。
各方面の先生のお話はもちろん、日本各地のリンパ浮腫治療の現状、そして世界のリンパ浮腫治療の現状など、これまで聴けなかった事柄も知ることができました。
パネリストの先生方のご尽力に感謝申し上げます。
リンパ浮腫に関する商材のブースも大盛況です、。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ
ベテル南新宿診療所にはたくさんのリンパ浮腫治療のスタッフが在籍しています。
状況によっては往診も行っており、その場合は一人の患者さんに複数名のスタッフで対応することもあります。
患者さんの状態は日に日に浮腫が減少し、サイズはもちろん皮膚の柔らかさや色調も変わります。
時には悪化することもあります。
そんな時、どういうふうに治療をしていくかドクターの指示のもとはもちろんですが、スタッフ同士でアイディアを出し合いながら治療方法を変えていきます。
今日はできるだけ少ない包帯で、けれど硬い浮腫の患者さんの想定でマテリアルを考えました。
お互いの足に巻きながら、圧の強さやマテリアルの選定など、話は尽きません。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ
清瀬にある国立看護大学にて新リンパ浮腫研修の技術交流会が開催され、参加してきました。
座学33時間は新リンパ浮腫研修でも修了出来ますが、実技67時間は厚生労働省が認めた学校などが担当しております。
今回はその各学校の講習会の修了生が集まり、お互いの技術を披露し、交流を行おうという集まりです。
徳島のリムズクリニックの小川先生の発案だそうです。
なかなか他校の技術を拝見する機会はなく、貴重な場でした。
どうしてこのような治療をするのだろう?
我が校ではこのような圧で行うけれど他校はこのくらいの圧なんだなあ。
感じることは様々です。
治療は患者さんのため。
学校の為でも医療機関の為でもありません。
このように垣根を超えた交流はこれからのリンパ浮腫治療を良い方向へ導いてくれると感じました。
実はまだ開催中なのですが、私は患者さんの予約があり、残念ながら途中退席。
後の内容は今も参加しているスタッフ、修了生に後日聞いておきます。
国立看護大学、初めて伺いました。
とても広々とした気持ちの良いところでした。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当 ヨシダ
2016年7月4日(月)14:30~
埼玉県済生会川口総合病院 リンパ外科・再建外科 医長
原 尚子 先生の診察がスタート致します!!
ベテル南新宿診療所では長年リンパ浮腫に関する複合的治療を行ってまいりました。
複合的治療とは・・・
複合的理学療法といわれる治療方法
包帯や弾性着衣(ストッキングやスリーブ)で圧迫をする圧迫療法
圧迫下での運動療法
用手的リンパドレナージ
スキンケア
そして、それらに
患肢の挙上(腕や足を高くあげること)
日常生活上の管理(体重管理など)
というような内容を加えた治療方法のことをいいます。
これらは保存的な治療です。
例えば手術など外科的な治療ではないということです。
一昔前、リンパ浮腫の治療では薬剤による治療や外科的治療ではいい結果とは言えず、ベテル南新宿診療所では体への負担も少ない保存的な治療を中心におこなっていました。
ですが昨今手術による治療方法においてよい効果が多く出ています。
その代表的なものがリンパ管と静脈をつなぐ、LVA(リンパ管-静脈吻合術)です。
女優の古村比呂さんが最近TVでご自身のリンパ浮腫治療として番組で紹介されていましたので、ご存知の方も多くいのではないでしょうか。
番組の中でもありましたが、全員のリンパ浮腫の症状を全くゼロにするという治療ではありません。
ですが、蜂窩織炎などの炎症は起こりにくくなった
ストッキングの圧が少し優しいものにできたなど
リンパ浮腫の症状が軽くなる方が多いです。
原尚子先生は東京大学の形成外科でリンパ浮腫診療を開始され、外科的治療でリンパ浮腫の軽減に取り組まれてきました。
現在は埼玉県済生会川口総合病院 リンパ外科・再建外科 医長で診療、オペを行っていらっしゃり、予約は3ヶ月後までいっぱいだそうです。
LVAの前後に複合的療法を組み合わせることで更によい結果が出ると期待されています。
原先生の診察は全て予約にて受付中です。
まずはお電話にてご予約くださいませ。
ベテル南新宿診療所
リンパ浮腫担当:ヨシダ
写真は昨年埼玉県済生会川口総合病院に研修に行かせていただいた時のものです。
東京は雨が続いております。
これから暖かくなると汗や湿気でストッキングもスリーブも体に張り付いて着るのに時間がかかったり・・・。
大変な季節が近づいてきています。
リンパ浮腫治療に欠かせない弾性着衣(ストッキングやスリーブのことです)。
患者さんに提案するとき、私たちはいろんなことを考えます。
【サイズ】
細かく計測して、患者さんの状態にあったものを選びます。
既製品のストッキングでしたら、少なくとも足先、足首、ふくらはぎ、膝、太もも、ヒップ、ウエストを確認します。
既製品を選ぶとしても骨格的に足首だけが細いけれど、太ももは浮腫でサイズUPしている場合は足首のサイズだけで商品のサイズを決められません。
【生地の厚み、伸び率】
浮腫の状態によって選ぶ生地は変わります。
一般に浮腫の状態が強い方には厚い生地を、浮腫が軽い方は薄目でも維持が可能です。
ただこれはその方の状態で変わりますのではっきりとした境界線(例えば数字ではっきりだせるようなライン)があると簡単には申し上げられません。
【形状】
たとえばストッキング。
浮腫は脚だけではなく、下腹部や陰部にも出現することがあります。
婦人科の手術後ではウエストラインから下が浮腫がでる可能性のある場所です。
また初めは下腹部に浮腫が出ていなくても、足への圧迫を開始したことで浮腫が上部に移動し、圧迫をしていない下腹部に出現することもあります。
ですのでリンパ浮腫の場合、足を圧迫できるロングストッキングではなく、足と下腹部を圧迫できるパンティストッキングを選択することが多いです。
上記にあげたことの他にも、その方の浮腫の状態はもちろん、ライフスタイル、体力、気力も考慮していきます。
浮腫用の弾性着衣は高額のものが多いので継続できる価格帯ということも考えます。
ベテル南新宿診療所ではこれまで積み上げてきたノウハウ、そして様々なメーカーさんの商品の中から患者さんに合うものを探していきます。
既製品で対応できないときはオーダーも細かく行っております。
適切な弾性着衣の着用はムクミとうまく付き合っていくコツとなります。
ストッキングやスリーブの購入を迷っている方は一度ご相談ください。
しっかりと時間をとり、それぞれに合った圧迫方法を提案していきます。
(初回カウンセリング 約45分 4,860円)
※浮腫症状の強い方は弾性着衣購入前にバンテージ療法でのサイズダウンを指導しております。
写真は弾性着衣を取り扱うナック商会さんのストッキング。
こちらはカラーが豊富ですね。
リンパ浮腫担当 ヨシダ
先日下肢のリンパ浮腫の患者さんより質問をいただきました。
『近所のマッサージ屋さんに行こうと誘われているんだけどいいかしら?』
私は『条件付きでならいいと思います。』とお返事いたしました。
条件とは・・・。
この方は下肢のリンパ浮腫です。
下肢のマッサージについてはリンパ浮腫のことをよく理解しているセラピストに施術してもらうことをオススメします。
今はまだまだたくさんの治療家さんがリンパ浮腫のことを理解できていない状況です。
私も鍼師、灸師、マッサージ師の資格取得して15年になります。
3年間学校に通って国家試験を受験し、資格を取得しました。
その3年間の中でリンパ浮腫のこと詳しくを教わった記憶はありません。
ベテラン看護師の方に伺ってもやはり詳しく習わなかったということでした。
リンパ浮腫はリンパの流れに何かしらの障害が起こり、ムクミを発症しています。
飲みすぎてむくんだ。
足が疲れてむくんだ。
そういうムクミとは違う理由でむくんでいます。
ですから、マッサージの方法も少々特殊な方法で行われます。
患肢を極端に温めることもできれば避けてもらいたいことです。
強く押したり揉むこともできれば避けてもらいたい。
けれどリンパ浮腫のことをよくご存知でないセラピストさんは温めて血流をよくしたら、しっかり揉んで柔らかくできたら、ムクミが治るんじゃないかと考えやすい・・・こともあるのではないかなと想像してしまいます。
なので、そのマッサージ屋さんの施術者やセラピストさんがリンパ浮腫のことを勉強されているならば、問題ないです。
きっとうまくマッサージをしてくれる、もしくは問題の起こらないように患肢を避けてマッサージをしてくれると思います。
温熱も絶対ダメではないという研究もあるのですが、悪化させてしまう危険性があるので私は簡単には勧めません。
ただし下肢のリンパ浮腫ですからウエストから上の上半身に関しては問題ありません。
肩こりなどのマッサージは普通に受けていただいて構いません。
温熱もウエストから上の上半身に関しては大丈夫です。
できれば行きたいなと思うマッサージやさんの施術者の方に、講習会にいらしていただいてリンパ浮腫のことを知っていただきたいな-。
リンパ浮腫の治療ができなくても、せめてリンパ浮腫のことや禁忌(やってはいけないこと)あたりを知っている施術者、セラピストさんがもっともっと増えてくれば、リンパ浮腫で悩む患者さんはもっと安心できるのになー。
そう思います。
ベテル南新宿診療所
LT ヨシダ
台風一過!!
暑くなってまいりました。
暑くなってくると難しくなってくるのが圧迫療法です。
バンテージ療法の方はもちろん、ストッキングやスリーブの方も夏日になってくると装着するのが嫌になる日もありますよね。
日本の夏は蒸し暑いのでなおさら辛いと思います。
そんな時、こういうアイテムを使ってみてはいかがでしょうか。
メディ フレッシュスプレー 100㎖
ストッキングなどの弾性着衣の上からスプレーするとメントールの成分が入っているのでスゥッとして気持ちが良いです。
ちょっと蒸れた感じのするときにストッキングやスリーブの上から吹きかけるだけ。
保湿成分も入っております。
同じようなものがドラッグストアでもあったと思いますが、高価なストッキングに吹きかけて傷めちゃったらと心配でした。
こちらはストッキングを作っているmedi社の開発したスプレーなので繊維を傷める心配もありません。
真夏の圧迫療法を乗り越える工夫、他にも見つけたらまたここでお知らせいたします。
ベテル南新宿診療所
LT ヨシダ
以前にご紹介いたしました1日講習会東京会場編が無事終了いたしました。
弾性着衣やバンテージなどを取り扱っていらっしゃるナック商会株式会社さん主催のセミナーです。
大勢の方にお越しいただき、感謝申し上げます。
21日、22日と2回開催で合計40名を超える方にご参加いただきました。
お集まりいただきましたのも現役ドクター、看護師、理学療法士、マッサージ師などなど多種多様な医療従事者の皆様です。
今回も基礎編ということで一番基本となるバンテージの巻き方をご紹介いたしました。
これまでベテル南新宿で行ってまいりましたリンパ浮腫治療。
その中でも最も重要としておりますバンテージによる圧迫療法。
何故、この療法が良いのか。
コツは?こんな場合は?自分の圧迫はどのくらいなのか???
私たちクリニックでできること、大きな病院でできること、治療院でできること。
それぞれ個性があります。
このような機会をご縁に、たくさんの医療機関同士が連携できるようになり、様々な方向から患者さんをサポートできるようになっていきたい!!とそう感じた2日間でした。
4月には大阪でも2回、開催予定です。